難しい言葉を覚えるためには親しむことから始めましょう。
今回も、私の専門外ではありますが、アンチ・エイジングの知識をご紹介します。
第2回目の連載では、皮膚老化と活性酸素種ROSのお話をしていきます。
前回、【酸化ストレス】が皮膚を老化させると説明しました。そして、酸化ストレスを起こす原因物質が、【活性酸素種(Reactive Oxygen Species:ROS)】と言う老化を起こさせる原因の親玉だと考えてください、と説明しました。難しい言葉が並んでしまったので、拒絶反応を起こした人はいませんか? それでは、皆様が親しんでいるものから学び始めましょう。
現在、ヒトの皮膚の老化を予防する抗酸化物質・サプリメントとして期待されているものが下記の物質です。
1.水に溶けるもの
●ビタミンC(アスコルビン酸)
●グルタチオン
●リポ酸
●尿酸
2.脂肪に溶けるもの
●ビタミンE(トコフェロール類)
●コエンザイムQ10(ユビキノン)
●リポ酸
●カロテノイド(リコペン、ルテイン、βカロテン)
3.細胞の中にあるもの【抗酸化酵素系】
●スーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD):銅/マンガンSODs
●カタラーゼ
●グルタチオン
●ペルオキシダーゼ(GPx)
●グルタチオンSトランスフェラーゼ
【活性酸素種ROS】よりは、聞きなれた言葉が多かったのではないでしょうか?
【抗酸化酵素系】は、直接飲んだり食べたりすることができない小さな物質なので、巷に出回っているサプリメントとしては、まだ聞きなれないものだと思います。
しかし、アンチ・エイジングの最前線では、細胞の中にある【抗酸化酵素系】について研究が日夜されています。最新のサプリメントであると「スーパーオキシド・ジスムターゼSOD様作用食品」とか、先端医療であると「パーキンソン病の治療としてグルタチオン点滴」などが既に世に出てきています。
では、【活性酸素種ROS】と【皮膚老化】にはどのような関わりがあるのでしょうか? 皮膚を若く保つためには、紫外線を浴びないことが強調されていますよね。
それはなぜでしょうか。紫外線を浴びた皮膚では、活性酸素種ROSである1O2(一重項酸素)やO2-(スーパーオキシド)が発生します。この時に、細胞の中と外にある活性酸素種ROSを消す力が足りないと、酸化ストレスになり、皮膚が老化します。つまり、しわやシミが出来てしまいます。
しかし、皮膚の若さを保つためには、紫外線対策だけではなく、体内の活性酸素種ROSを増やさないことが重要になります。
今回の覚えて頂きたい言葉は、【抗酸化酵素系】の具体的な物質名です。
出典:炎症と免疫、日本臨牀、Dermatologic Therapy,Functional Food
Photo by epSos.de.
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